結婚しようよ!
……………


……………


あれ?


この光景って…。


高級な日本料亭、


二組の家族、


スーツ姿の3人の男、


振袖姿の3人の女、


向かい合い座るこのパターンは…


もしかして……


もしかして……!


「お見合いっ!?」


慌てて口に手をあてた時には皆私を見ていた。


恥ずかしさのあまり俯きかけた時――、


私の向かいに座ってる男の子と目が合った。


……?


何か言ってる?私に?


口パクで――。


『バーカ!』


って…


はぁ?!ムカツク!!


男の子を睨み、目の前にある温いお茶を勢い良く飲んだ。



「コラッ愛良、ちゃんと女性らしくしないか!」


父は小声で言い、軽く睨まれた。


相変わらず姉達は黙ったまま。


向かい側に座ってる男性3人達も大人しくお茶を飲んだり、和菓子に手を延ばしているだけ。



そこに一気に場の空気を変えたのはタッちゃんだった。
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