6年目の愛してる


side.翔平



明後日から高校に入って、初めての夏休み!


ちょう楽しみなんだけどぉおお!


今日は天気もいいから昼休みは中庭のベンチで雑誌を読んで、その流れで昼寝をしていた。




「好きです、付き合ってください!」

「ごめんね?僕は女の子らしい女の子が好きなんだ。君みたいな子は論外だよ」



なんか声が聞こえると思ったら・・・


えええー!


まさかの告白場面に、居合わせてしまった・・。


てか、俺のこと寝てると思ってるんだよな!?この人たち!


顔に被せていた雑誌をさりげなくずらして、覗いてみた。


そこにいたのは三年生のアイドル扱いを受けているモテモテの今井っていう男の先輩と。


褐色の肌に、ショートヘアーのなんとも健康的な感じの女の子。


んー、上履きの色からして二年生っぽいな。


それにしても今井先輩、なんかイメージちげぇよな。


女の子には平等に優しいから人気なんじゃなかったのか!?


すげー失礼なフリ方じゃね?


あれじゃあの子泣いちゃうんじゃ・・・



「えへへへ!!やっぱり、そうですよね!!ごめんなさい、調子乗りすぎって感じですよね!じゃ、じゃあ・・これでおさらばっ!」




泣いてしまうと思った二年生の女の子はニコニコ笑顔でその場を駆け足で去って行った。



< 119 / 174 >

この作品をシェア

pagetop