隣の先輩
第29章 秋から冬へ
 学校も冬服に変わり、風も秋の風から、冬の風に移り行く時期。


 街のお店にブーツやコートが並びだす。


 外国にある雑貨店を意識しているような白の壁に、青い屋根をしたお店の前で足を止める。


 そこには英字でお店の名前が書いてあり、その傍には椅子と白い花が置いてある。


 その多彩な花の形状からダリアかなと目星をつける。


 私はなんとなく顔をほころばせると、視線をお店のショーウィンドウの前においてある洋服に向ける。


 白いコートに、スカートとニットが合わせてあった。その下には茶色のブーツが置いてある。


 可愛いと思わず、口に出したくなる。


 冬物って可愛い洋服が多い気がするから、見ているだけでも楽しいなって思う。


 こういうとき、お姉ちゃんがいる人が羨ましいなって思う。いらない洋服とかもらえそうだし。


 なんとなく満足して、家に帰ろうとしたときだった。


「安岡さん?」


 澄んだ通る声が聞こえてきた。
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