猫耳姫とメガネ王子
壱の家にいた間に時間は過ぎ、結局いつも通りの帰宅時間で、今日の昼間旅行から帰ってきたご機嫌な両親からはなにも言われなかった。



胸元のリボンを緩めて部屋着へ着替えようとした時――不意に、カーテンの引かれた窓が気になった。



ついさっきまでいた壱の部屋が向こう側にある。



私は、その窓にそっと近づいた。



別に、もういいじゃない。
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