甘い魔法②―先生とあたしの恋―



「どうだ? 学校は」


かなり久し振りの家での夕食。

お父さんと2人で囲む食卓は、ちょっと気まずい思いもあるけど。

だけど、そこは、年頃なら仕方ないのかな。


食卓の上に並ぶのは、お父さんが出前でとったお蕎麦と天ぷら。

もしかしてあたしが作らなくちゃダメなのかな……とか不安に思ってたから、ちょっと安心した。


「別に普通だよ。3年になったから、進路関係がうるさいけど……。

こないだもちょっと話したけど、希望校絞って、指定校推薦の枠を狙ってる」

「そうか。まぁ、実姫は努力家だしな。

今までの成績からいけば問題ないって三者面談でも言っていたし……結局、どっちの学校にしたんだ?」


そこからは希望校の学校名を上げて、レベルも説明する。

っていっても、あたしが上げた大学はどこも公立で、名前もレベルもこの辺りでは知れ渡っているような場所。

特に詳しい説明は必要なかった。




< 242 / 458 >

この作品をシェア

pagetop