他校の君。【完】
        カズオミ
「よし、真ん中!一臣の勝ち!だから焼きそばパンは賭けに勝った俺のもの」

「何だよ。お前が当てた訳じゃないだろ」


わいわいと周りがはしゃぐ中、彼は的の方をジッと見つめた後、満足そうに唇の端をゆっくりと吊り上げた。


……ドキッ


「……っ」


彼の仕種にあたしの心臓が跳ね上がった。


(うわぁ)


格好いい…。


思わずポケーッと彼に見惚れてしまう。


見惚れている視線の先。

彼に近付いて来た、彼と同じ高校の別の人が笑顔で片手を軽く上げると、彼も笑顔を浮かべて手を軽く上げた。

そして、


パチンッ!!


小気味のいい音を立てて彼は手を重ねた。
< 2 / 299 >

この作品をシェア

pagetop