<コラボ小説>偉大な緑の協力者~トリガーブラッド~
 そして、アザムの頭の二度ほど安心させるように撫でる。

「……メイソンさんの所に行かなくても大丈夫なの?」
 
「まあ、アザムの身の“安全だけ”は保障してくれるだろうがな……」

 このウイルスの出来事は“国家機密”となっているため、収束後の自由は保障される可能性は無いに等しい。
 ベリルは詳しい説明は避けたが“安全だけ”という言葉で、アザムはベリルなりの考えがある事を理解した。

「しかし、これ以上動き回るのも面倒だな……」

 そう言っていろいろ思案するベリルは、途中の街にある大きな店に車を駐める。

「何か……忘れ物?」

さっき食べ物を買ったというのに、いろいろと売っているディスカウントショップに寄ろうとしているからアザムは疑問に思った。

「いいや、純粋に買い物だが」

 ベリルはそう言って車を降り店に向う。その後ろを慌てて付いていくアザム。

 店内を歩きまわり、必要と感じた物をベリルはカゴに入れていく。カゴの中には食品類やジュースに簡易トイレまでがある。
 
 その物を見てアザムは不思議に思っている。

「ゲーム機持っていたよな?」
「……え? うん」
「暇つぶしには使える」

 その言葉にアザムは首を傾げる。
 そんな姿を気にも留めずにレジを済ませ荷物を運ぶベリル。又それを慌てて追うアザムの姿。

 車の後部座席に買った物を積んで二人は車に乗り込む。

「何をするつもりなの?」
「FBIをこれ以上相手にするのは面倒で厄介だ」
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