【続】俺様甘甘王子様

ダイジナ、オサナナジミ



――龍 side――



『行ってほしくない』


俺の上げたペンギンのぬいぐるみを抱きしめながら、そう言った雅を、俺は置いてきてしまった。


――何やってんだか。


久しぶりのデートで雅も、楽しそうに笑顔しか顔にはなかったのに、俺がまたあの悲しそうな表情をさせてしまった。でも、今は広佳のことも心配だった。


母さんから電話が来て、広佳は今日の午後2時頃に、俺んちに来る、と母さんと約束をしていたらしい。約束の時間をとっくに過ぎても、なんの連絡もないから、母さんが心配して俺に連絡してきたというわけだった。



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