My true love

「谷風咲季さんと言って桜ヶ丘女子高等学校に通う３年生で、彼女の両親は２人とも会社を経営しているようです」


「高校生なのか？」


「はい」


「そうか。会社経営か。」

「それと。彼女は生まれつき肝臓と心臓が悪く肝臓は母親から生体肝移植を行っており、心臓は現在移植を待っています。彼女は病気を持っているとは思えないほど明るくて、優しい人です」


両親は驚いて俺を見つめた。


「彼女から病気のことについて聞いたのか？」


「はい」


「別れろとは言わない。だが自分の将来を考えて今後行動をするんだな。良く考えろ」



つまり、別れろと言うことを遠回しに言っているだけだとは分かっていた。


「父さん。僕は彼女を一生守って行きたいと思っています。病気が何だって言うのですか？僕は彼女を愛しているんです」