ひとりじゃねぇんだ[KK2]
「お前みたいなヤツでもやっぱり天気は気になるらしいな…」

背後からキャプテンが、嫌味まじりに声を掛けて来た。

「まぁな…俺は別に影響無いけどアイツが…裕太が遅れるような事になりゃ…マズイけんな」

俺がブスッと返事すると

「ククッ…お前の趣味じゃないからな…繰り上げスタートなんかな」

そう…俺は他人と一緒に走る趣味なんざ、これっぽっちも持ち合わせていない箱根駅伝のランナーだ。

とはいえ…現実には、かなり厳しい

俺が望むと望まざるとに関わらず時間は非情に過ぎて行く。
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