【短】Reverse×Chocolate
「あっ、えっと、うん。
大丈夫、です」
はっと我に返って、慌てて返事をする。
「じゃ、行きましょうか?」
そう言って首を傾けた彼に
また、胸が弾んだ。
「………っ」
階段を下りて、気づく。
彼は、本当に背が高い。
見上げてしまった自分に
見下ろしてくれた彼に
驚いて言葉が出ない。
ふっ、と笑って歩き出した彼に
慌てて付いていく。
はやしたてるように騒ぐ部活仲間。
加速していく心臓。
すべてに気持ちが追いつかなくて
それでも必死に、彼を追いかけた。
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