あの日に帰りたい
第八章
みやびが新しい彼氏と二人で帰る仲睦まじい姿を見て、私は激しく落ち込み、元の世界に戻る方法を真剣に探す決意を固めた。この世界への未練は無かった。冷静に考えると、情けない話である。たかが、女にフラれたぐらいで。しかし、この時はそう冷静になれなかった。私は再び、時のはざまの住人に会うために、街へ向かった。
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