花よりも美しく
咲かない花はない


放課後の茜色に染まる教室で、月子は黙って座ったまま、動こうとしない


「月子ちゃん?帰らないの?」

「・・・・・・・・・・・・うん」


心ここに在らず、という感じで、月子は真子の問いに答える


「・・・どうかしたの?」

「・・・・・・ううん。なんでもない」


気持ちを切り替えるように、月子は勢いよく立ち上がった


「帰ろ、真子ちゃん」

「え、えぇ・・・」


無理して笑う月子に、真子も戸惑いながら、笑い返した


< 123 / 361 >

この作品をシェア

pagetop