花よりも美しく
沈黙が、重い
何かを言おうと思っても、何を言えばいいのか分からない
結局、忍は開きかけた口を、また閉じてしまう
「望まない形で結婚したんです。忍さんにとっても、その方がいいと思います」
「・・・・・・僕の気持ちを、君は完璧に理解しているのか?」
苛立ったような、それでいて悲しげな声
「僕がいつ、終わりにしたいと言った?」
「終わりにすべきだと、思ったんです。貴方も、今度の結婚は、間違いなんて・・・」