花よりも美しく


夜風が髪を撫でる

振り向かず、聞こえたのは車の走り去る音


止まった涙が、再び溢れ出す


「さようなら・・・」


呟いて、涙が止まらない


「・・・・・・・・・・・・・・・私も、大好き・・・・・・」




夜の静寂が、月子の秘めた思いを、隠してくれた

夜の静寂だけが、月子の秘めた思いを、知っていた


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