花よりも美しく
楽しげに笑う珠子に、その場の全員が首を傾げる
「忍。貴方にお客様が来てるのよ」
「客?」
「えぇ。どうぞ」
珠子の言葉と同時に、襖が静かに開かれた
「れ、麗子?!」
「お久しぶりですね、皆さん」
変わらぬ美しさのまま、麗子が全員に向かって微笑んだ
「な、なんで彼女が?」
「わたくしが呼びました。忍、貴方の為にね」
「僕の、ため・・・?」
意味が分からず、忍は珠子と麗子の顔を交互に見る