花よりも美しく
「用があるのは、貴女よ、月子」
「私・・・?」
大学のレポートは終わらせた
他に用があっただろうか?
「私と晃彦は帰るわね。月子、頑張ってね」
「頑張る、って・・・何を?・・・・・・私、帰っちゃダメなの?」
1人残された月子は、心細さに泣きそう
仕方なく、植物園の奥へと進んでいく
進んでいく度に、花の香りが強くなる
見たことのある花もあれば、なんじゃこりゃ、という花もある
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