花よりも美しく


「頑張りなさい、忍」

「は、はい・・・」


視線が痛い

期待が苦しい


そんな思いを胸に、忍は2人の前を後にした







忍の手元には、3年前、月子の指から外された、ピンクダイヤの指輪がある

本来ならば、麗子に贈られるはずだった指輪


「・・・・・・・・・・・・・・・」


その指輪を眺めて、忍は考え込む


「・・・・・・よし。出かける、車をまわしてくれ」


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