花よりも美しく


失言だった

そう思い、口をおさえたが、遅かった

忍は悲しい瞳で月子を見、ベッドを降りた


「あ、あの・・・」

「・・・君の言う通りだと思うよ。こんな気持ちで君を抱こうとするなんて、最低だ」


自分自身を笑い、忍は壁に寄りかかる

泣きそうな顔で、ひどく小さく見えた


「・・・世継ぎを産まなければいけないということは、間違いではないです」

「慰めてるのか?だとしたら、君は慰めるのが下手だね」


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