恋のMELODY
郁の様子が気になるが、今日は祝言。
たくさんの女中の方々に囲まれ化粧をされ、髪を結われ・・・
とても動ける状態ではなかった。
「とてもお綺麗です姫様!!」
「本当?・・・ありがとう」
愛想笑いをうかべ褒め言葉をいただく。
「さぁ姫様!若殿様がお待ちでございます」
「ささ、こちらへ」
誘導され、永朋様がいるという部屋へと通された。
「・・・!」
パチリと柚と目が合うと頬を染める永朋。
「とても・・・お綺麗じゃ」
その言葉に深々と頭を下げる。
もしかしたら・・・
永朋様なら郁と紀代の居場所を知っているかもしれない。
女中やら家臣やらは準備に取り掛かり、部屋には私と永朋様の2人だけとなった。