保健室ノ秘メゴト
「放してよ」

「嫌だ」

「相良くん」

「……バラすよ」


やっぱり、おかしいとしか思えない。

でなければ、夢。

何故なら、こんなことはあり得ないから。


こんな、脅し文句に縋り付いてまで私に添い寝を求める相良くんなんて、あり得るわけがない。

「放して!」

「ンだよいいだろ、どうせもう一回くらい大して変わらないだろ」

「は」

「…先生さ、男なら誰でもいいんじゃねぇの」


だからあの時も、何の抵抗もせずに俺に抱かれたんだろ?と彼は続けた。

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