正夢、誤夢
予め作っておいたチキンライスに今作った半熟卵を被せ、由紀のもとへ向かう。

『あいよー、召し上がれ。』

『うわ!半熟じゃんっ!!クオリティ高いな!!』

パクっ

『!おいひーっ!!ちょ、佐奈ちゃんヤバい!うちの嫁に来いっ!』

『嫁の貰い手がなかったらそうさせてもらうわ。』







『ごちそうさまーっ!あ~美味しかった!満足満足!』

『お粗末様でした。
あ、ところでさぁ…』

佐奈はさっそく本題を切り出した。

『あの妙な機会使い出してから、頭の調子とかどう?』

『佐奈ちゃん、まだ疑ってるの?実際の生活には何の影響も及ぼしてないよ?
…まぁ強いて言うなら、眠りが浅くなったかな。』

『…そっか。』

『うん。だからさすがに毎晩使うのは控えるよ。』

『うん。あたしもそれがいいと思う。』


佐奈の不安はぬぐいきれない。何か嫌な予感がしてならないのだ。

『佐奈ちゃんは使ってみないの?何だったら貸そうか??』

『いや…あたしはいいや。』


苦笑いしかできない。どうしてこんなに胸騒ぎがするのか、佐奈自身にもよくわからなかった。

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