華ノ色は…



数分後、敦が部屋にきた。

「はぁ、はぁ、はぁ…
どうしたんですか?」
「これから樹が佐々木美保に近く。」
「…。」
「お前は樹がむちゃせんか見張ってろ。」
「俺がっすか?」
「ああ、そうや。
黒の契約者たちの気配を感じたら
すぐに逃げろ。ええな?」
「はい。」
「樹…お前もやで」
「…分かってます。」

その日はそのまますぐに家に帰った。
そして、数日後
ジンから佐々木美保に関する情報が届いた。
すぐに敦を家に呼びつけた。

「こんばんは!!樹さん」
相変わらず元気な男だ…
「資料、見たか?」
「はい。今朝見ました。
しっかしまぁ~
人は見かけによらないっすねぇ~
こんな綺麗な人が
毎晩ホストクラブに通ってるなんて…」
「ああ。
だけど、おかげで近づき易くなった。」
「どうするんすか?」
「簡単なことだ…
相手はホストクラブに通ってるんだ。
俺がホストになればいいだけの話だ。」
「ええ!!樹は一応未成年ですよ?」
「髪を染めてスーツを着れば分からない。」
「いや、でも危ないっすよ。」
「俺は普通のガキじゃない。鴉だ。」
「…分かりました!!俺もやります!!」
「えっ、それは…」
「樹さんを守るのが俺の役目っすから!!
よーし、すぐにスーツと車を用意しますね!!
樹さんも準備してて下さい!!」
「あっ、おい!!
…いっちまった。
ったく、ヤル気満々だな…」

俺は風呂場に向かい髪を染めた。


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