SHINE and STAR

王子さまは魔法使い

「カードってのはさ、つまり『魔法』を使うための道具なワケ。ああ、ほら、魔法使いが持ってる杖とか、アレみたいな感じ」

……夢みたいな騒動から少し。
お父様の計らいにより色々と忙しい部屋を移し、皆で座して話す穏便な機会が作られた。

スレッド「まほー」

話とは主に“彼”が持っていた『魔法』という不可思議に関してだ。
と言っても、ほとんどお父様の興味に強行された結果である。

スレッド「まほーつかい」

「で、このカードをぶんぶん振り回せば……って別に振り回す必要はねぇんだが、使いたい魔法をイメージする事で魔法が使える」

カード。魔法。
……はて。やはり分からない。
強行した本人は言葉の意味すら頭に入っていないようだ。

「うーん……やっぱ説明は苦手だ。実際に使ってみせた方が早ぇんだが」

スレッド「むぅ」

コットン「……まずは順序というものを考えませんか」

お父様だけに留まらず、皆が一様に頭を悩ませたところで、深く溜め息をついたお母様が言及した。
……常識です。
まだ、挨拶も自己紹介もしてませんから。

スレッド「いかん。つい先走ってしまった。……改めて申し上げる。私はこの国の王、スレッド=スターライトだ。まずは今度のお主の活躍、大いに感謝致す」

コットン「……どこか高圧的ですね。もう少しでも感謝の気持ちを顕著に出来ないのですか。私を含め、シルクまでもが命を救われたのですよ。第一ですね、」

スレッド「小煩いぞコットン。これでも私は謝恩の意を全力で尽くすつもりである。勿論、嘘偽りなど有りはしない! 大判振る舞いである! ははは!」

元気に笑うお父様。
因みにだけど、お父様は少し子供じみた部分がある。堅すぎるのは良くない、といった意味でまかり通ってるけど、いつもお母様に咎められているのだ。
それはそれで、いいバランスがとれているのだけど。

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