秘密の恋の始め方

「っていうかお前、俺の話聞く気ねぇだろ!?」

部屋に戻るなりずるずるとしゃがみこんだ俺を、珍しく部活がなく早く帰ってきていたらしい高倉がのほほんと出迎えてくれた。
勉強机に座ってぺらい雑誌を広げてる。絶対エロ本だ。ついでに俺の話聞く気ないよな。

高倉はユズコ辺りが見たらかわいいって言うんだろうなみたいな笑顔を浮かべて(って言うか絶対ユズコは見る目がないと思う。なんでこいつが天使なんだ)、どうせユズコちゃんでしょと簡単に言う。


「………お前のせいだかんな」

「ええ? なんで俺なんだか。奏太くんに魅力がなかったってだけじゃん」

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