秘密の恋の始め方
そんな全力で拒否らなくてもいいんじゃないの? なんて思いながら、千切れそうなぐらいぶんぶんと首を振り続けるユズコを見て、わざとらしくため息をついてみる。
「ないわ~」
「なっないって、な……なにが?」
「ユズコの態度に決まってるでしょ」
「ええ? 態度?」
ユズコが眼を白黒させてる。ホントの本気で理解できないらしい。
「仮にも恋人に対する態度じゃなくねぇ? なんで俺が好きだって言ったらお前ぶっ倒れるわけ?」
「だっ……だって……!」
「だって?」
眼を細めてじっとりとユズコを見やれば、ううーっとうなりながら布団に潜り込もうとしていく。