秘密の恋の始め方
……千沙ちゃんは、奏太のいやらしさをしらないんだった。
あたしははるか昔。小学校6年生のときにはじめてかっこいいと思ったクラスメイトのことを思い出した。
あのときも、奏太に邪魔された。
中学校に上がって憧れた先輩も、隣の席になった山内くんも……。
やっぱり、奏太ってあたしのこと嫌いなんじゃ!?
「ああ! もう奏太のばかばかばか!」
散々ベットで暴れてあたしはそのまま不貞寝した。
あんたほんといい加減にしてよね!とちょっとマジ切れ気味だった千沙ちゃんの声は聞こえなかったことにしようと決めた。