秘密の恋の始め方

その③ 悪夢は再び巡るのさ



「ユズコ?」

名前を呼んで、奏太があたしの前髪をかきあげて、おでこに触れた。
傷跡が残っていることを指先で知って。

奏太はやるせなさそうな、切なそうな。それでいてほんの少しだけ、幸せそうな顔をした。

―――なにそれ、反則でしょ!






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