秘密の恋の始め方

こっそり喚いたあたしの言葉に返ってきた答えは、「カナタ様親衛隊第一支部隊長様」だった。
ありえない。


寮内で晩御飯をもりもり食べてたあたしの前に現れたのは、ピンクのはっぴを着た中々濃ゆい5人組で。

鼻息荒く宣言された言葉にあたしはげんなりとお箸を置いた。

千沙ちゃんは素無視を決め込んだらしい。
焼き魚に取り掛かってる。ずるいあたしものんびり食べたい!

その横顔をあたしは恨めしげに見つめてみる。千沙ちゃんは何の反応もなく、代わりになんだか化粧の濃い親衛隊隊長にちょっと話し聞いてるの! と怒られた。


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