月影揺らぐ水面にて 草原の夢をみる
虎族は…


かつて偉業を成し遂げ、虎族が栄える兆しを作り上げた
初代神子遣いの白虎

月白の一族が実権を握っていた。


彼らは村や集落を作り、
仲間を持たない獣達に居場所を与え

そのような者達を"白夜の民"と呼び
盟約を結んだ上で共存をしてきた。

いわば、白夜の民は月白一族のしもべなのである。


そんな一族は
その名の通り、毛並みは美しい純白である。

しかし、それはかつての栄光…

近年では、度重なる近親内での交配を繰り返した為に

白を持って生まれる白虎が激減した。

ゆえに希少価値が上がり

いつしか、気高き当主の座も
自らの毛並みの色で決まるよう思われ
一族の中の品格は、失われつつあった。
< 7 / 14 >

この作品をシェア

pagetop