99通目のラブレター
終わりの季節
冬休みもあっちゅー間に終わってもーて、いよいよ本格的な受験モードになった。
教室を見渡したら参考書やら自作の勉強カードやらを手にしたやつばっかりで、空気はピリピリしとった。
そんな空気がなんや息苦しくて、俺は教室を飛び出した。
そのまま向かったんは屋上やった。
ドアを開ければその瞬間に冷たい空気が全身を刺して、俺は身を震わせた。
「もう卒業か~」
そう、俺の頭は受験よりもすでに卒業にあった。
ついこの間新しい年が終わったと思ったんに、もう終わりの季節がやってくる。