科学部恋愛
今日も来ないだろうと、
廊下を眺めていた時。
「あ、郁斗じゃん」
呟いた亜樹とあたしは驚いた。
来ないと思っていた郁斗が
ゆっくり歩きながら
教室に入って来たんだから。
「久しぶり、郁斗ー」
「亜樹…昨日会っただろーよ?」
「そうだっけ?忘れたー」
亜樹と郁斗はまるで性格が違う。
雰囲気が違うって言うのかな?
可愛いの印象が強いのが亜樹。
クールの印象が強いのが郁斗。
どっちにしても、面倒な性格。
「今日は莉世がカギの当番だって?先生、カギしてないって怒ってたぞ」
「嘘ぉ…最悪」