赤の世界

8. 壊れた笑顔

 
「悠くんまた背伸びた?」

雪は小柄な女のコだった。





「どうかなー?」

「きっと伸びてるよ」

「自分じゃわかんないな」

「そんなに伸びてるのに?」





そう言っていつも
自分の小柄を気にしてた。

2人の距離が遠くなるのを
しきりに気にしていた。

そんな姿が可愛くて
また胸が爛れる。





大人っぽくはないけど
優しい眼差しが魅力で

雪の笑顔を見ていれば
いつまでも幸せでいられた。


 
< 118 / 186 >

この作品をシェア

pagetop