Cashe Cashe

先輩




部屋の荷物をまとめると
窓には静かな雪
あのときと一緒に雪

「にんにちは」のあいさつ
引退した先輩とはもう会話する機会がない
副会長に立候補 私はあなたのあとを追う
私がここを去るまであなたの隣に…

だけどバカだった あなたは上京
当選するよりも早くあなたは離れていく
生き生きした顔はまるで私と離れるのが
嬉しく想うよう…

「ずっとここにいて」
なんて言える立場なんかじゃない
「戻ってきて」って言える権限なんてない

今日はあなたの卒業式
前いた学校へ自転車を走らせる
先輩に逢いたい 私はあなたのあとを追う
「ひさしぶり」あなたは私に笑った…

少し腫れた目 あなたに伝えたい
今の学校でもあなたの背中を追いかけてる
「もぅ俺の真似しなくていいんだよ」
あなたにはバレバレだった…

どうにかしてあなたに追いつこうと
どうにかしてあなたと同じ目線でいたいと
ずっとずっとあなたの背中を見つめていた

「行かないで」
なんて言える勇気なんてない
時が過ぎていくごとにあなたは遠ざかっていく

あなたがくれた赤花の胸ピン
「元気でな」舞う桜
あのときと同じ桜



*2010,02,09

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