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「あたしの髪はね…………両親と同じ色なの。自毛だけど栗色でずっと結んでたから陽菜ちゃんはわからなかったかもだけど腰ぐらいまであるのにサラサラで痛んでなくて自慢の髪だった。」

栗色なのは知っていた。けど自毛なんて私は知らなかった。
最初…なぜ詩織をいじめ始めたかというと原因は髪だった。
栗色でサラサラで…理想の髪だった。


私は髪質がよくない。
今はかなり金をかけてケアしてるお陰で普通に綺麗な髪なんだけど…。

しかし髪の毛は太いし……強制をかけてもすぐクセっ毛だからすごいことなる。
金をかけても直らない太さ。
いくら金はあってストレートにしたってすぐ戻りまた強制をする。とりあえずかなり面倒くさい。

けどコイツは髪はかなり綺麗でお金かけてないっていうし。
それに毎朝寝坊しても何とかなる、そして寝癖なんかついたことないかも………ということ。


私のコンプレックスの髪。その理想の髪の持ち主詩織。
本当憎たらしかった。

これだけなら良かったかもしれないのだがここからが問題。

詩織は不細工。
なのにあの綺麗な髪の持ち主。
詩織は貧乏。
なのにあの理想の髪の持ち主。
詩織は根暗。
なのにあの綺麗な栗色の髪の持ち主。
詩織は馬鹿。
なのにあのクセのない素敵な髪の持ち主。

この思いがあたしをしめていった。
完璧な私のコンプレックス。それを持っている詩織が憎かった。羨ましかった。


だからいじめてやった。そしたら面白くて止まらなくなってしまった。
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