大嫌いだって愛しい
そっか…
みんな凛魁の総長である多田の顔を知らないから
見に来られたとしても
誰も気付かないんだ。
でもこいつなら
嫌でも目立っている気がする。
「で?橘は何めそめそ泣いてるわけ」
多田は呆れたように私の隣に腰をかけると
ポケットから煙草を取り出した。
「別に、あなたに関係ない」
そう、関係ないのに…
グイッ
私の腕は多田によって
いきなり引かれると
強く唇を押し付けられていた。