あたしの意地悪不良彼氏
そんなこんなで夏合宿当日。
『結李空!おはよ。』
『おはよ、紅禾。』
『あっちで凌君、結李空の事探してたよ?もうラブラブだね…』
『もう…。やめてよ。』
あたしはそう言って凌の元へ急いだ。
『…凌?』
凌が中庭で寝ていた。
あまりにも綺麗な寝顔につい見とれていると…、
『見とれんなよ』
『…起きた。』
『見物料払えよ』
『…お金?』
『金じゃなくてもこれでいいよ。』
『…え?』
そう言った時にはすでに凌はあたしにキスをしていた。
凌はあたしが凌の甘くて、優しくて。でも少し強引なこのキスに弱いのを知ってる。
だからいつもこのまま流されてしまうんだ。
『…っ。…ちょ。…しの、ぐ。』
そろそろ酸欠になってきたあたしは凌の胸を叩いていた。
……のに。
この王子ときたら全然止める気配がないし……。
っ。
もう、無理だよ。
まぢ、死ぬぅ.