都会の魔女
窓のカーテンは随分と閉め切ったままにされており、以前はきちんと片づけられていた部屋も、少し荒れているように見えた。

亮介は物憂い様子で、壁の方を向いてベッドに横になっていた。

「お兄ちゃんどうしたの?
ここの所ずっと様子がおかしいじゃん。

あの森田って言う人と何か関係あるの?」

亮介は何も答えなかった。

明日香はもう一度亮介に聞いた。

「何かあるなら、言って。

明日香じゃ頼りにならないかもしれないけど
明日香もママもお兄ちゃんの事、すごく心配してるし
何かできる事があるなら力になるから。」
< 283 / 345 >

この作品をシェア

pagetop