都会の魔女
亮介の死後、母は体調を崩し入退院を繰り返していたが
1か月前その母も亡くなった。

明日香は17歳になり 何とか高校には通っていたが
母が亡くなった事で この家を売り、親戚のうちで世話になることになった。

明日香は学校が終わると
毎日少しずつ 家の荷物をまとめていた。


ある日ずっと手を付けていなかった亮介の荷物をまとめるために、明日香は久し振りに亮介の部屋に入った。

そこには懐かしい兄の匂いがあった。

明日香は段ボールを開いて、そこに兄の荷物を詰め込みながら兄と過ごした日の事を思い返していた。
< 290 / 345 >

この作品をシェア

pagetop