都会の魔女
第二夜 : 声
ここは東京某所。
とあるさびれたマンションの一室。

ベランダの窓を開け、満月を眺めながら 
コンビニの豆大福をほおばり、時々ペットボトルのコーラをゴクゴク飲んでいる一人の女とカラスが1羽。

彼女らはこの世界の人間とカラスでは無い。

都会の人ごみに紛れ ひっそりと人の心の闇を探し求める魔女のイシュ。

そしてそのイシュの使い魔のカラス、アズラエルだ。

「イシュ、今夜もきれいな満月だね。

そう言えばこの国の人たちも、月を見ながら団子を食べる習慣があるらしいよ。」

「ふーん、そうなの。
でも月の光は、ときに人を惑わすものなのよ。」


そんな月の光に惑わされたかどうかは知らないが、
今日もイシュのサイトに迷いこんだ人間が一人、やってきたようだ。
< 47 / 345 >

この作品をシェア

pagetop