都会の魔女
新月の日、早朝。

“プルルルル! プルルルル!”

突然リビングの電話が鳴り響いた。

幸子が電話に出ると、それは病院からの連絡だった。

幸子の母親、つまり りさこの祖母が倒れたというのだ。

電話を切ると幸子は急いで2階に上がり、りさ子の部屋のドアをノックした。
返事はなかった。

それでも幸子はドア越しに、りさ子に話しかけた。

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