初恋タイムスリップ【完】
重岡さんは俯せになって、枕を抱えながら、話しを続けた。


「成海くんは昔からさ、女子に人気があったよ。

でも成海くんが、誰か女子を好きになったっていう話しは、聞いたことなかった。

成海くんは顔もいいし、優等生って感じだし、性格も穏やかで、

そんな人が、どんな女の子を好きになるんだろうって、

みんな女子は気になっていたんじゃないかな。

だから中1になって、前野さんみたいな変な女がくっつきだしたから、

あたし、

成海くんがこんな女と付き合ったら、がっかりだよ…って思った。

でもさ、

桜木さんと成海くんが付き合っているって聞いてさ、

あ〜お似合いだな。

成海くんが、桜木さんみたいな子と付き合うなら、納得だよって思った」


うそ…………


なんで?



「わ、私なんか、勉強もできないし、運動も全然ダメだし、チビだし。
すごい、人見知りだし、

私なんか全然、成海くんと不釣り合いだって、思って…

みんなもそういう目で見ているんじゃないかって…」



みんな、起き上がって私のそばにきてくれた。



「そんなことないよ!」


「そうだよ!少なくとも、この部屋のメンバーはみんなお似合いだなって思っているよ。

なんか、二人を見ていると、いいなぁ〜ってあこがれちゃう!」






そんな…







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