初恋タイムスリップ【完】
駅前についた。


息が切れる。



汗びっしょりだ。



ぐるっと駅前ロ−タリ−を見渡した。


駅の階段の下で、成海くんとさっきの女の子が、二人で話しているのが見えた。



女の子は笑っていて、成海くんの胸をたたいたりしてなんだか楽しそう。





走って息が苦しいのか、



嫌な光景を見て、胸が苦しいのか




体が震えた。





前野さんが、成海くんのそばにいるのを見た時と何かが違う。





そうだ



成海くんも楽しそうだからだ…







はた目に見たら、美男美女のカップルのよう。




私は目をそらし、家の方向に歩いた。




ドキドキする。




夏休み、塾で会えない時間、あの子と過ごしていたの…?







下を向いて歩いていたら、涙が出てきた。



私は、走りだした。




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