初恋タイムスリップ【完】
辺りは真っ暗で、生徒は私と成海くんだけだった。




周りには畑しかない、暗い田舎道を二人で歩き始めた。





横に並ぶと、緊張しすぎて、心臓が破裂しそうだった。


顔をあげることができない。


下をむいて歩いているせいか、今日はやたらと、畑の野菜が目につく。


野菜にまでも、二人で帰っていることを見られているような気がしてしまって


すごく恥ずかしかった。



自分の口から白い息がでることまでも、

こんなに恥ずかしい気持ちなる帰り道は初めてだった。


歩き方さえも、ぎこちない。


そして、やっぱり


何も話しかけることができない。





なんで成海くん……





どうして私と?






待っていてくれたの?



なんで………




聞きたい事はたくさんあるのに、聞く勇気がない。


緊張するとさらに私は、しゃべれなくなる癖がある。



なんで私ってこうなんだろう。



なんで・・・





自分がすごく、嫌になった。











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