ドーンッッッ!!
のそのそと家に入る俺とは対照的に、元気娘たちは仲良くDVDを借りに向かった。
もう、ダメ。
今すぐ目を閉じてしまいたい。
ふらつく足で階段を上り、やっとの思いで部屋にたどり着いた。
上着もそのままに 勢いよくベッドへ倒れこむと
一瞬のうちに眠りへとついたのだった。
確か、自分がヒーローになった夢を見ていた気がする。
次々と現れる敵を一人でなぎ倒していく そんな夢。
そんな幸せなひと時を過ごす俺の知らない所で
人々は、想像を遥かに絶する恐怖と闘っている事を
俺はまだ、知らない。