ケータイ小説ストーカー

特集期間が終わり、急激な読者数やPVの増加は無くなかったが、花音の作品は総合ランキングにおいてベスト10を維持していた。

読者数は1000人を超え、PVは1000万まであと1週間もあれば届きそうな勢いだ。花音の書籍デビューも、夢物語ではなくなってきた。


花音は萌絵の件で学んだ。

確かに、ファンは自分が伸びていく為に必要だが、何かの宗教の教祖ではない限り、熱狂的な信者は必要ない。信者よりも、信頼出来る読者がいれば良いと。


そして、信頼出来るファンや読者専用に、あの鍵を付けた雑談掲示板を活用した。

感想ノートには書けない指摘や感想、改善点等をそこで議論した。


ケータイ小説文庫内で花音の名前は有名になり、人気作家の地位を確立した。

あとはこのままベスト10以内を2、3ヶ月維持さえすれば、サイト側から書籍化の話があるに違いない。


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