ケータイ小説ストーカー

居場所


ツクシは暫く笑い転げた後、勉強机に座り、パソコンの電源を入れた。

立ち上がる迄の時間が煩わしく、普段は携帯電話で済ませている。しかし、今はどうしても必要だった。


パソコンが立ち上がると、ツクシはケータイ小説文庫にアクセスした。

閲覧する為ではない。パソコンから別名で登録する為だ。

名前は才蔵――
19才大学生。性別は男。小説は書く事も読む事も好きで、将来の夢は小説家。

登録したばかりの今は、自称愛のある辛口レビューアー。


ツクシは、花音をどこまでも追い詰めるつもりでいた。

いくら3ちゃんねるで騒いだ所で、その事実を知る者は極僅か。直接サイト内で叩く方が、余程効率が良いに決まっている。


登録が終了すると花音の名前を検索し、全ての作品を内容も読まずに1ページずつ捲った。


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