トリゴニコス・ミソス
アポペラトシ(仕上げ)
太陽とヘルメスがオリュンポスに到着したのが、二日目の夕方、

プロメテウスに言われていたリミットぎりぎりの時間だった。

太陽が戻ってきた知らせを聞いた美名は一目散に太陽の元へと駆けつけてきた。

美名は太陽を見ると今にも泣き出しそうな顔をしてじっとその場に立ち尽くしてしまっていた。

すぐにでも太陽に抱きついて泣いてしまいたいそんな気持ちだった。

しかし、ミノタウロスに会いに行ったクレタ島への旅の中で、

自分がいかに今まで太陽に頼りっぱなしで生きてきたのかを思い知らされたばかりだった。

これからはなるべく太陽に迷惑をかけないように強くなろうと誓ったばかりだったのだ。

しかし、太陽の無事な姿を見たら我慢できなくなり、

結局、瞳から零れ落ちる涙を止めることができなかった。
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