大切なもの
自分で自分が嫌になったよ。
花梨の気持ち、考えずに怒鳴りつけて。
後悔してもしきれない。
「ごめんね、、?
怜央くん…
っ……少し、考えさせて??」
……どういう意味だよ。
「花梨??
俺達、このまま終わっちゃうの??
そんなの嫌だ。
せっかく、両思いになれたと思ったのに…!」
思ってること、全部を口には出していない。
花梨に伝えたいことがありすぎて、
全てを口にすることなんかできないんだ。
ただ、ただ、好きなだけなのに。
このまま、全てが上手くいくと思っていた。
俺は甘かったんだ。
「私だって、もっと怜央くんと一緒にいたい。
転校なんて、したくないよ。
でも、
でもね??
……ごめんなさい。
少し、距離を置こう???
遠距離なんて、きっと耐えられない。
私達の気持ちが離れる前に。」