ずっと君の側で





とは美穂にも言えず、無理に笑って誤魔化した。




昼休憩が終わる頃、担任に呼ばれて職員室に向かう。




「この資料を新田先生の所に持って行ってほしいんだが」




新田先生?あの保健室の先生の所へ?




「あー…はい」




あまり乗り気ではなかったけど、預けられた資料を有無言わず持たされて保健室に一人で行く事になった。




一階まで階段に下りて、久しぶりの保健室の目の前に立ち止った。




毎日ここの廊下を通る度に中が気になるあたし。




入る用事もないので、あの日以来全く踏み入れていなかったけど…




あたしは恐る恐る扉をノックして入った。




…この前のツーンとした薬品の匂いが思い出される。




「あー、この前の夏川さん!」




椅子に座っていた先生は、あたしを見るなり笑顔になった。




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